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マルセル・プルーストのマドレーヌに憧れて

2022年02月10日

 

 

みなさま、こんにちは。

からだ元気治療院の徳永です。

 

新しい一年が始まると同時に何かにチャレンジしたくなりますよね。

 

学生のころは地域や高齢者施設でボランティアをしたり、複数のバイトを掛け持ちしたり、

趣味のバンドもしたりと毎日慌ただしく、けれども新鮮な生活を送っていました。

 

課題や実習も多い学校でしたので、もちろん勉強もしました。

 

年も重ねるにつれてようやく落ち着いてきて、専ら読書が趣味となりつつあります。

 

本を読み進めるスピード、紙をめくる時の感触などで心の状態がわかりそうなあの感覚が心地いいですね。

 

最近読んだ本の中で印象に残っている本をご紹介します。

 

 

【乳と卵】川上 未映子さん

画像①

 

思春期の時に出会っていたら、また違う印象を得たのかなと感じた一冊でした。

 

子どもから大人へと変化していく心と身体。

 

あらゆる変化を受け入れられた人もいれば、そうでない人もいたはず。

 

『女性として生きることの苦悩』

 

他の人からすれば、

「えっ、そんなことで悩んでいるの?」など言われてしまいそうなコンプレックス。

 

年齢の変化や結婚、出産など身体の変化が多い女性。

 

それをポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるか。

 

物語に登場する人物の一人は、美容整形手術をする。

 

その行動は自己満足なのか、女性としての尊厳を取り戻す行動なのか。

 

誰のため?何のため?と考えながら読み進めていきました。

 

 

【きみはだれかのどうでもいい人】伊藤 朱里さん

 

画像②

 

本屋さんで平積みされているのを見たときは、斬新すぎるタイトルに一回通り過ぎました…

 

年齢も立場も異なる5人の主人公。

 

それぞれの視点で描かれている彼らの日常は、共感が持てそうで持てないんです。

 

ふつうは主人公に少なからず共感が持てそうですよね。

 

「あぁ、こんな人いる…」と感じる部分もありますが、

どこか違う世界の出来事のように感じてしまいます。

 

同じ物・風景・音などを共有していても、”あなた”と”私”では感じ方が違う。

 

普段の生活の中でも、こんなことありませんか。

 

そんなモヤモヤ感をうまく表現していて、グイグイ物語の世界に引き込まれます。

 

読み終えた後のなんとも言えない感じ…

 

結局、タイトルの「きみはだれかのどうでもいい人」なんだと思います。

 

 

【革命前夜】須賀 しのぶさん

 

画像③

 

1人の音楽家の成長を描いている、冷戦下の東ドイツを舞台とした歴史エンターテイメント。

 

読み終えてみると内容盛り沢山だったなという印象を覚えました。

 

昭和が終わった年、日本の喧騒を離れてピアノをするために東ドイツに渡った少年。

 

当時の東ドイツは「仲間か、敵か」の人間関係の中で「密告するか、しないか」でした。

 

裏切りとさらなる裏切りの中で、時代が変わる瞬間というのが繊細に描かれています。

 

クラシック音楽に造詣が深ければ良かったと少し後悔しました。

 

早速、バッハを聴いてみようと思います。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。何か気になる本はありましたか?

 

どんな本を読んでいいか分からないという方もいますが、

気軽に本屋に足を運んでみて下さい。

 

なんとなく見ていると気になる本というのが見つかります。

 

活字が嫌いな方は、耳で聞く本というサービスもあるらしいので要チェックですよ。

 

そして、そして…

 

読書ばかりでは身体が鈍るので、精神統一と身体を鍛えるために剣術を再開しました。

 

数年前にしていたので余裕だろうと思っていましたが、いざしてみると体が全然動きません。

 

歳を取りました…

 

次のお稽古も頑張ります。

 

有名な小説『失われた時を求めて』にでてくるような

紅茶に浸したマドレーヌの香りとともに読書をする読書女子に憧れていましたが…

 

まだまだ先は長いと実感しています。

 

 

 

 

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